釣り目的でカヤックを買いました。
釣り目的ならば、釣り専用の物を買えばその後の手間はあまり掛からないのですが。
面倒を承知でFRP製のシットインカヤックを選択しました。
その理由は・・・
- スタイル・美しさ
- 軽さ
- 航行性能の高さ(とは言え私のカヤックは幅が広いので速度はさほど出ませんでした)
- FRP製は改造が自由自在
という部分に魅力を感じたので。
釣りはやりにくそうですが、なんとかなるさの精神でFRP製のシットインカヤックを購入。
で、実際にシットインカヤックで釣りをやってみると、案の定やりにくかった。
改善のため便利なパーツを付け足す事も可能ですが、それはそれで難を感じる事に。
デッキ上に物を置くと重心が高くなり安定性が悪くなります。
また、デッキ上をごちゃごちゃにしているとパドルが漕ぎにくく、沈した場合は非常に危険なので、デッキ上はスッキリさせておかなければならないという事を実感させられました。
という訳で、出来るだけシンプルを目指し、必要最小限の艤装を施しています。
3分割へ改造
釣りに出かける度に毎回感じたのが、カヤックの取り扱い辛さ。
釣りに行くには4.5mもある物体を車に積み込まなければならない。
まぁ、これはすぐに慣れたのですが。
非常に面倒なのが、4.5mのカヤックを軽自動車(軽トラ)に乗せるには、警察署へ赴き制限外積載許可申請を行わなければならない事。
許可書の有効期限はプレジャーボートの場合は3か月間。
また、申請書1通につき、行先は1か所しか設定出来ません。
他の場所へ行きたい場合はその都度申請しなければならない(同時申請可能)。
以上、凄く面倒で気分も機動力もダダ下がります。
「いずれ乗らなくなるかも・・・」
なんて事が懸念されたので、そうなる前に意を決して3分割艇へと改造する事に。
全く初めての経験で作業に苦労するだろうけど、その後の快適さを妄想してはなんとかやりとげました。

これで制限外積載許可申請を必要とせず軽自動車に載せられます。
※現在、法律が変わって、自動車の長さ×1.2(以前は1.1)以下まで申請不要になったようです。
許可申請の手間は無くなり、積載に掛かる作業時間は極わずかに。
その代わり、連結にだいたい10分ぐらい掛かります。
道具のセッティングなど全ての時間を合わせると、出艇出来るまでの所要時間は30分ぐらい。
これもなるべく素早く終わらせたいので、家から出発する前に道具は船体にセットしておきます(上の画像の状態)。
そんな事も可能となりました。
という訳で、3分割にした事で、行動を起こしやすくなり、比較的どこからでも出艇がやりやすくなりました。
結構ハードルが高い作業に思えますが、ド素人の私にも出来たので、その気になれば誰でもやれる事だと思います。
まぁ、何度も失敗したし、時間も掛かりましたが。
シーアンカー・フォールディングアンカー
シットインカヤックのデッキは細く狭く傾斜が付いているので、その上に無造作に物を置く事が出来ません。
シーアンカーなんかはいちいち畳んでバンジーコードで留めなければならない。
それが面倒で対策を施しました。
シーアンカー
シーアンカーの展開&回収を瞬時に出来るようにするため、カムクリートとアイストラップを設置。
バウ側のハンドルにカラビナを繋げ、そこにロープを通す。
展開時はこんな感じ。
回収時は左右のロープを引っ張る。
ロープを目一杯引っ張り切ると、シーアンカーは自動的にデッキの上に格納完了。
完全にデッキ上にくる。
アンカーロープ
困ったのがロープの収納場所。
デッキの上にあると、非常に邪魔に感じる。
かと言って、コックピット内に入れると垢が溜まる。
スッキリさせるため、コーミングの後側にラムマウントベースを設置。
回収したロープは前側のクリートと後側のラムマウントへ巻き付ける。
下の画像は説明しやすいようにスプレースカートの上にロープを出していますが・・・
実際はコーミングの下にしっかり隠せるため、スッキリします。
【追記】これはこれで面倒なので、結局束ねてバンジーコードに挟む事にしました。(振出しに戻った)
フォールディングアンカー(不要な物はなるべく排除)
餌釣りをメインでやっていました。
なので、フォールディングアンカーは必須だったのですが。
カヤックに乗り出してからはルアー釣りがメインとなり、アンカーを使う事は無くなりました。
という訳でカヤックから降ろす事に。
あれもこれもと考えると、物が増え煩わしさも増すので、なるべく物を減らす方向へ。
ミニまな板
魚を締める際に使うミニまな板を設置。
小さな魚を締めるにはこれで十分。
大きな魚で試した事はまだ無い。
水汲み容器
大きなバッカンは邪魔になります。
なので小さい空き容器を水汲みとして利用しています。
魚をミニまな板の上で締めた後、デッキの汚れ掃除などに便利。
デッキの上であればジャブジャブ水を使えます。
垢汲みとしても利用可。
ピンオンリールでバンジーコードに接続しておけば、取り出しや収納に掛ける手間は皆無に。
画像のカラビナ型のリールはダイソーで買いました。
紐は70cmほど伸びますが、それで十分足ります。
ロッドホルダー
竿は1本だけ持っていきます。
ロッドホルダーは一時期竿受けを設置していましたが、今は外してロッドホルダーは1個も設置していません。
ちょい置きしたいときはコーミングへ掛けるだけで事足ります。
長距離移動するときやスプレースカート装着時はバンジーコードで留めます。
指一本で素早く固定&解除が可。
リールを置く部分には強力ガムテープを貼って養生しています。
ルアーの一時格納はクリップを使用。
クリップの挟む部分は滑るしギザギザなのでゴムコーティングしました。
これで滑り落ちる事は無い。
ラインリリースとしても使えます。
【追記】邪魔に感じ外しました。
スプレースカート(モンベル製)
最近買ったモンベル製のスプレースカート。
ジッパータイプなので、いちいちコーミングから外す手間が省ける。
この機能に飛び付きました。
クーラー
クーラーの置き場所には散々悩まされました。
重心が高くなると嫌なので、とにかくデッキ上には置きたくない。
という訳で、後部ハッチ部分に置けないだろうか?
しかし、このままだと水船になって転覆してしまう。
なので、桶の形をして蓋になる物をFRPで作れないだろうか?と考えた。
しかし、難しそう。
ならば、大きな防水シートを使ってみる。
これならいけそう!?
いや、水圧が心配。
と、散々悩んだ末、結局、筒タイプのソフトクーラーにしました。
これならデッキ内の足元に置けます。
ちょっと開閉が面倒で足元が窮屈になりますが。
奥行には余裕があるので、もっと奥へ押し込めたいところですが、フットブレイスが邪魔をして、奥に入れる事を難しくしています。
そこで、フットブレイスの交換を試みたのですが・・・
上画像のタイプのペダルは狭い場所での操作にいまいち感がぬぐい切れず、計画は頓挫しました。
ちなみにこのタイプのラダーですが、私のカヤックでギリ使えるという感じ。
船体が細いカヤックには使えないかもしれません。
コックピット内
バンジーコード
デッキの裏にはバンジコードを設置。
いろいろ挟めます。
シートクッション
FRP製の硬いシートに長時間座るのは厳しいので、ゲルシートを使っています。
最初はこれ↓を使っていたのですが。
座面が高くなったのと、重いのが嫌で、軽い専用の物へ買い替えました。
薄いのが心配でしたが、こっちのほうが全然良かった。
座面は低くなり、それでいて尾骶骨の痛さがほぼ無くなりました。
パドルフロート・ビルジポンプ・ビルジスポンジ
アウトリガーとして使うため、もう片方にもパドルフロートを設置。(全く使っていませんが、お守りとして)
それと、ビルジスポンジの代用として、ダイソーで買った小物用洗濯ネットに洗車用スポンジを入れた物を設置。
専用のビルジスポンジを使った事が無いので、この代用品が良いのか悪いのか判りません。
魚探
魚探は電池式で小型の物を使っています。
本格的な魚探だったら釣果も上がるのでしょうが、いまのところコンパクトさを優先したいところです。
更にコンパクトにしたいので、そのうち 腕時計型 にするかも。
リーシュコード・尻手ロープ
パドル、竿、ランディングネットには第一精工の セーフティロープ を使っています。
過去、道具を何度も流失させた経験から、全ての物へロープを繋ぐ事を徹底しています。
フラッグ
フラッグは以前一番後ろに設置していたのですが。
コクピットから手の届く位置へ移動しました。
理由は転覆を警戒して、入出艇後に展開収納出来るようにするため。
波の荒い場所から出るときは畳んだ状態で出艇し、沖に出てから展開します。
帰港時は逆に、沖で畳んでから着岸します。
フラッグポールのベースは ラムマウント を使っています。
ポールはのべ竿で代用しています。
以前は長さ120cmを使っていたのですが、ちょっと短く感じたので180cmにしました。
ランディングネット(たも網)
ランディングネットは渓流釣りの人に習って、マグネットリリーサーでデッキ上に固定。
3.5kgタイプと1kgタイプを試した結果、1kgはちょっと心許なく感じ、3.5kgを採用しました。
簡単に外れる事は無いです。
磁石に砂が付くのが難点。
小物類
艤装と外れますが、小物(釣り具)はライフジャケットに入るだけにしています。
ポケットに入っている物は、メイホウ(MEIHO) リバーシブル140とプライヤー。
ナイフ、ハサミ、フィッシュクリップ。
スマホケースは防水タイプを使っているので、釣りのときはそのままPDFのポケットに入れるだけですが、カヤックの練習をしたり、波が高い場所から出艇する際は念のためペリカンボックスの防水ハードケースに入れて保護しています。
これからも仕様は細かく変化すると思いますが、概ね完成形と感じる今日この頃です。
同じようにFRP製シットインカヤックで釣りしたいと妄想している方の参考になれば幸いです。
おわり