アンカーが楽に上げられるようになる道具を紹介します
アンカーを手繰り上げる作業は疲れます。
深場でロープを長く出すと時間も掛かる。
そんな事を考えると、アンカーを降ろすのを躊躇してしまう。
一旦降ろしてしまうと上げるのが面倒なので、釣れないけれどその場所から移動出来ないなんて事も。
解決策として、アンカーフロート(発売元・九州プロスパー株式会社)という製品を使うようになりました。
以降、疲れ知らずに。
本体の画像は無いので説明書だけ。
抜錨の方法が書いてあるので参考にして下さい。
【全体図】
【拡大図】
【拡大図】
しかしコレ、無くしてしまい、もう手に入れる事も出来ません。
という訳で、代わりになる物を自作する事に。
必要な物は浮力体(フロート、救命浮環、黒球など)。
ナスカン。
針金。
細紐とテープ。
以上があれば出来る簡単な物です。
大した費用は掛かりません。
使い方ですが、左側にアンカー、右側にボートの状態を想像して下さい。
上の画像に浮力体は写っていませんが、実践時にはナスカンの先に浮力体を接続します。
アンカー3kgの場合、浮力体は救命浮環で十分事足ります。
ボートを走らせると(右側へ)、ロープが引っ張られ、いつしか針金が浮力体の下に設置されたナスカンを通り抜けます。
ボートを停止させると、針金はナスカンに引っ掛かり、アンカーは浮力体にぶら下がります。
アンカーは宙に浮いた状態となりロープへの負荷が軽減されるので、軽くロープを手繰り寄せられる事になります。
以上、自作のアンカーリフターを使うようになった次第ですが、自作には欠点がありました。
欠点と言うか、慣れと微調整が必要。
針金がナスカンを通リ過ぎる前に引っ張るのを止めると、アンカーが沈んでいってしまう。
なので途中で停止する事が出来ない。
それと、ロープを100mも出すと、はるか後方で起きている状況が分かりにくいので、後を気にしながらの操船になり、危ない。
あと、調整次第で解決出来る話ですが、針金が上手い事ナスカンに引っ掛かってくれないという事も。
そこに関しては、プラスチック製の30cmぐらいの真っすぐな棒をテープで留めるに至りました。
留め具の形状はこれがベストかと思います。
いずれにしろ、自作はちょっと扱い辛く感じ、失敗もするので、確実性を求める気持ちが強くなりました。
結局、既製の道具に頼る事に。
とは言え、アンカー上げ用ではありません。
倍力システムを組んでボートを引き上げる際に使用していた、ロールンロック(rollnlock)という製品を使ってみる事に。
ロールンロック(クライミングテクノロジー社)とは、登山やクライミングで使う道具(登高器・プーリー)です。
ロープは片側に流れますが、逆側にはロックが掛かって流れません。
人の重さに耐える物なので効き目は強力ですが、セットも解除も簡単。
本体はアルミ製で、バネはステンレス製なので赤錆の心配もなく、80gと軽量。
ロープへのセットは一瞬。
パカっと開いてロープを挟んでパカっと閉めるだけ。
画像の白いロープの太さは6mm。
仕様書では適合ロープ径は「8.0mm~13mm」となっていますが、6mmでもしっかりホールドします。
下の画像はロックを解除した状態。
ロックが解除されると、ロープはフリーになります。
アンカーロープにロールンロックを設置したあと、浮力体側のカラビナをロールンロックの穴(黄色矢印)に通します。
実施例。
注意点として、自作でもロールンロックを使う場合でも、アンカーと浮力体が接触しないようにするため(ブチ当たると浮力体が痛む)、ストッパーになるような物を間に挟む事(アンカーチェーンなど)。
アンカーを引き上げ途中でボートを止めても、アンカーロープはロールンロックによりすぐロックされた状態になるため、アンカーが再び沈む事はありません。
ロールンロックはアンカー上げ用に買ったわけじゃなく、元々持っていたので試しに使ってみたのですが、使いだして以降、失敗とストレスが皆無になりました。
自作でも十分ですが、より快適性を求めるのであれば、ロールンロックが最適解かと思います。
ロールンロックは登高器(アッセンダー)と呼ばれる物です。
「登高器」とか「アッセンダー」で検索すると、他にも色々あります。
使用感は判りませんが、同じように使えます。
※対応ロープ径に注意。
※「デッセンダー」は下降器なので注意。
使い勝手は判りかねますが、安価な物もあります。
おわり