私のカヤックの船底はフラットです。
キールがありません。
キールが無いと直進性が悪く、望む方向へ進むのがままならない。
進行方向へ舳先を真っ直ぐ向けた状態を維持するのが難しく、舳先は左右のどちらかに振られて斜めになった形で推進するのが常です。
ちょっと大げさに書いたけれど、こんなふうに斜めになりながら進んでいきます。
以上、そんな特性の艇ですが、ラダーを使えば諸々の問題は解消されます。
ラダーを使うと直進性が良くなり、方向転換も容易になる。
後付けで小さいキールを設置してみた事があったのですが、それも幾分か有効でした。
あと、パドルの長さも操作性(直進性)に影響されるところ。
以下画像のパドルで漕ぎ比べてみたところ、長いパドルのほうが操作性が良かったです。
【上2.5m 下2.0m】
短いパドルより長いパドルを使って漕いだほうが、直進性は増し艇のコントロールも容易だった。
なんでそうなるのか? 考えてみた。
パドルの違いは一目瞭然で作用点に大きな差が出る。
また、短いパドルの場合、必然とパドルを縦にして海に突き刺すような形で漕ぐ事になります。
そこで更に支点と作用点の差が大きくなる。
あと、当然ブレードの大きさによる影響も大きい。
短いパドルより長いパドルのほうが、より大きな推進力を発生させられる。
以上の事から、長いパドルで漕いだ場合、水中に1の力を掛けた時、漕いだほうと反対の舷に同じように1の水圧を受けて力が相殺されると仮定してみる。
その結果、舳先が左右に大きくブレる事無く、ブレたとしても修正はパドルの軽い操作だけで容易になるので、直進性の良さを実感させられたと推測します。
パドルが艇に合っていたのでしょう。
短いパドルのほうは、パドルを漕いだときの力と、船体へ受ける力は相殺出来ていないと仮定。
短いパドルの場合はパドルを縦にして海に刺す形で漕ぐ事になり、より支点と作用点の間隔が狭くなり、船体を横へ振ろうとする力は小さなものになる。
船体に掛かる水圧1に対して、それにパドルで漕ぐ力が対抗出来ていないので、舳先が振られてしまう事になり、直進性の悪さを実感させられたと推測します。
という訳で、短いパドルがお気に入りだったのですが、パドルを3本使ってみたところ、直進性と艇のコントロールを容易にするには2.5mがベストと感じたので、それ以降は2.5mをメインに使っています。
【上2.5m 中2.3m 下2.0m】
ラダーを使えば艇のコントロールは楽になりますが、パドル操作だけで華麗に漕ぎ進めたい場合は、パドルの長さ(大きさ)を変えてみるのは一考かもしれません。
おわり